葉酸のこと

そもそも妊活になぜ葉酸が必要なの?葉酸サプリって必要?【栄養士監修】|ゲンナイ製薬

この記事を監修いただいた先生

栄養士

若宮寿子(わかみや ひさこ)

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なぜ妊活時から葉酸が必要なの?

妊活時から葉酸が必要な理由とは?
葉酸の必要性は世界各国で認められており、特に妊産婦については、先進各国の多くが摂取することを推奨しています。日本では2000年に旧厚生省が「妊娠を計画している女性、または妊娠の可能性のある女性は、妊娠1か月以上前から妊娠3か月まで、通常の食事摂取に加えて、葉酸400μgを栄養補助食品(サプリメント)などから毎日摂取することで、神経管閉鎖障害の発症リスクを集団として低減することが期待できる旨、情報提供すること」との通達を出しました。もちろんバランスの良い食事が基本であり、他のビタミンも摂取すること。加えて、禁煙・禁酒が不可欠であることも発表されました。(1)(2)
(1)参考資料:日本人の食事摂取基準2015
(2)参考資料:厚生労働省発表平成27年国民健康・栄養調査

妊娠6週までに閉鎖すべき神経管が閉まらないことが

葉酸はとても大事な役割を担っています。
赤ちゃんの発育のための栄養素ならば、妊娠してから飲むのでもいいのでは?と思いますが、妊娠1か月以上前から妊娠3か月までと、妊娠前から飲むように明記されているのはなぜでしょうか。それには、おなかの赤ちゃんの発育の段階が関係します。

精子と卵子が受精して受精卵になり、無事に子宮内に着床すると妊娠がスタートします。着床から妊娠8週未満の頃の赤ちゃんは「胎芽」と呼ばれ魚に近い状態ですが、心臓は動き始め、口や目などの顔のパーツ、脳、神経などの大切な器官が形成されはじめます。

通常、中枢神経系の元である神経管は、妊娠6週までに閉鎖します。ところが、この神経管が閉鎖せず、神経ヒダがむき出しになってしまうことがあります。これが先の文面にもあった「神経管閉鎖障害」です。この障害があると、無脳症、二分脊椎、脳瘤などの胎児先天異常が起こり、脳や脊椎に生まれつきの障害を持つ赤ちゃんが生まれることになります。(1)
(1)参考資料:神経管閉鎖障害の発症リスク低減のための妊娠可能な年齢の女性等に対する葉酸の摂取に係る適切な情報提供の推進について

葉酸摂取で二分脊椎児の発生頻度が激減した海外

葉酸はこの「神経管閉鎖障害」の発生リスクを下げる栄養素です。先進各国では1980年代に、葉酸摂取による胎児神経管閉鎖障害予防の啓発活動が広がりました。その結果、アメリカやイギリスでは、葉酸摂取によって、胎児神経管障害の発生が、10年間で1/10に減少したのです。いっぽう日本では葉酸摂取の重要性が叫ばれているにも関わらず、妊娠中の女性の葉酸サプリメントの摂取率は10〜20%に留まり、神経管閉鎖障害の発生率もあまり低下していません。その結果、胎児神経管障害の発生率が、アメリカやイギリスより何倍も多いという現実があります。

出生1万人あたり5〜6人の赤ちゃんに起こる

日本産婦人科医会の先天異常モニタリング調査結果を見ると、日本の2006年度の神経管閉鎖障害の出生頻度は、妊娠22週以降の出生1万人あたり、無脳症1.55人、二分脊椎5.05人、脳瘤0.39人で、あわせると出生1万人あたり5〜6人となります。当時の日本では、年間に約100万人の赤ちゃんが出生していましたので、換算すると全国で年間およそ500〜600人の神経管閉鎖障害の赤ちゃんが出生していたことになります。この頻度は現在もあまり変化なく推移していると考えられています。

ちなみに、神経管閉鎖障害は初期の超音波検査で診断されるので、人工妊娠中絶になっているケースもあり、実際の頻度はもう少し高いと考えられます。

妊娠がわかってからだと間に合わない!?

葉酸を妊娠後に摂取し始めても遅いという事実…。
最近では「妊活」という言葉が定着し、「妊活」に関する雑誌も複数あります。また、妊活に関するサイトもたくさんあるので、妊娠したいなら葉酸を摂っておいた方がいいという情報は、かなり浸透してきています。いっぽうで授かり婚で結婚するカップルは4人に1人というデータも。つまり、計画的な妊娠でなく、予測していない妊娠を迎える人も多いことがわかります。その場合、病院で診断を受けてはじめて妊娠に気づくわけで、あらかじめ葉酸サプリメントを飲んでおくことができません。

妊娠に気づくタイミングは人によっていろいろですが、生理周期が乱れていない人であれば、生理が遅れていることわかって、「もしかして妊娠した?」と気がつきます。妊娠週数は最終月経の開始日からカウントします。その月の排卵日に受精して、次に来るはずの生理の遅れに気づいた時点で、妊娠週数はすでに妊娠5週か6週になっています。また、もともと生理周期が不順だったりすると、生理の遅れに気がつかず、つわりの症状が現れてはじめて妊娠に気づくことがあります。その場合、さらに遅れて妊娠週数は8週を過ぎてしまうことがあります。そうなると、赤ちゃんの神経管閉鎖のプロセスはほぼ完了してしまっているわけです。

諸外国では主食となる穀物に葉酸を添付

この問題を解決するため、欧米をはじめとする多くの国では、妊娠を予定している女性たちが意識せずに葉酸を摂取できるようにと、パンやパスタなどの主食となる穀物に、葉酸が添付されているそうです。葉酸は若い女性だけでなく、子どももお年寄りも、どの世代の人にも、もちろん男性にとっても、体によい栄養素であることはかわりありません。摂りすぎによる副作用もほぼないので、主食で誰もが摂りやすくするというのはいいアイデアですね。

神経管閉鎖障害の発生率がなかなか下がらない日本においても、いずれはこのような取り組みが採用されるかもしれませんが、今のところ、そのような計画は進んでいません。

だから、葉酸サプリは妊娠を予定したら飲み始めて

葉酸サプリは妊活時から摂取。
これらの理由から、日本の女性は、妊娠を予定したら葉酸のサプリメントを飲むことが推奨されているのです。ただ妊娠を予定していない女性たちには、その情報は届きにくく、妊娠してからはじめて「葉酸」なる言葉に気づくというケースがほとんど。そういう意味では「妊活」以前に、妊娠の可能性があるすべての女性に、「葉酸」摂取の重要性を伝えていくことが今後の課題だといえます。

いつ妊娠できるかは神のみぞ知るところですが、本来は「妊活」を始めた時点で、葉酸サプリを飲み始めることが大切です。葉酸は水溶性ビタミンなので、体内に蓄積できず排出されてしまうので、毎日、飲み続けることがポイント。定期便で届くサプリメントが多いのは、買いに行く時間がなくて飲めない期間ができないためにもよいことですね。

ちなみに、赤ちゃんの神経管閉鎖障害予防のために葉酸の摂取が必要なのは女性だけで、パパが飲んでも効果はありません。「夫婦で一緒に葉酸サプリを飲もう」というような情報は、鵜呑みにしないように気をつけてください。

2018年から主流になっている「時期別葉酸サプリ」は、96.4%のお医者さまに「時期別は共感できる」との高い評価をいただいています。
古い一般的な葉酸サプリでは中期以降も同じ栄養素を摂取し続けることになります。

適切な栄養摂取を望まれる方は是非ご検討ください。

時期別葉酸サプリプレミン
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